腰に関わる疾患や症状

腰椎の圧迫骨折について

圧迫骨折について

このページの要約

圧迫骨折は主に高齢者の女性に多く起きやすい疾患です。
椎体と呼ばれる場所に負荷が掛かり過ぎてヒビが入ってしまいます。

圧迫骨折の説明と負荷のかかり方の説明をしているイラスト|名古屋

椎体は背骨を支える役割があり、椎間板と呼ばれるクッションもあるので簡単にヒビが入ったり潰れてしまうようなことはありません。

しかし、加齢とともに脆くなり、椎間板も柔軟性が減少し、硬くなってしまうと衝撃を吸収し分散させることが出来なくなってしまいます。
整体をするときに、まずは背中の柔軟性を見ますが、しっかりと衝撃を吸収し分散させることができる柔らかさがあるのかどうかも確認します。これはとても重要なことで人間の身体を支える基本を確かめることになります。そういう意味でも整体でこれらを確認し、行うことは大切です。

骨粗しょう症と呼ばれる病気になってしまうと強さを維持できなくなり、折れやすくなってしまいます。
そうなっていると無理に圧力を加えると危険ですので、整体を始める前に入念に検査をします。

症状

圧迫骨折は時に痛みを伴わない場合があります。

ですので周りの方やご家族などが気にかけてあげることも大切なことの1つです。

もし折れてしまっている時は背中がやたらと丸くなります。整体を始める前の段階で姿勢をしっかり確認します。

上の図でもあるように、柱の一部分が潰れかかってしまうので、背筋を真っ直ぐ維持することが難しくなります。

今まではシャキッとしていたのに、急に背中が丸くなったりした場合はもしかしたらと思うことも大切です。

また、出現する症状としては

  • 背中の激しい痛み

  • 寝返りが打てない程の痛み

  • 起き上がるときの腰や背中の激しい痛み

これらが主な特徴です。

骨粗しょう症とは

少し本筋からは外れてしまいますが、密接に関わる病気ですので触れます。

骨粗しょう症になりやすいのは、最初にも触れたように女性の方が8割です。

では何故女性の方がなりやすいのでしょうか。理由としては

  • 女性ホルモンの低下

    女性ホルモンの一つであるエストロゲンは骨の代謝に関わります。
    特に骨が溶けだすのを抑える働きがありますが、閉経とともに分泌される量が減ります。
    これが骨粗しょう症における最も大きな原因です。

  • 腸の衰え

    腸でカルシウムや骨に必要なビタミンDを吸収するのですが、加齢とともに吸収能力が低下してしまいます。
    また、若年時に比べて食事の量が減ってしまうことも吸収率低下に繋がります。

  • 無理な食事制限

    女性の骨密度は18歳くらいの時にピークを迎えます。
    その後は40歳過ぎまでは維持できますが50歳を過ぎたら急に低下します。
    若年時に無理な食事制限をしたりしてしまうと骨密度が維持できずに閉経後に一気に脆くなってしまいます。

どのように予防するのか

骨粗しょう症を予防する方法としては、ごく当たり前と思われるかもしれませんが、生活習慣です。

健康の3大要素である【食事・運動・睡眠】の3つきちんと維持することです。

人は年齢には勝てません。ですが、色々な事に気を配ることは年を重ねてもできるはずです。

きちんと食事で栄養を摂り、あるいはサプリメントで補いながら、適度な運動をすることが一番です。

運動をすることにより、振動が伝わります。この振動が大事で、骨を作る細胞が活性化されます。

運動が難しければ踵に軽く衝撃を与えるだけでも構いません。軽くトントンと振動が伝わるくらいの衝撃を与えて細胞に働きかけるのも効果的です。

予防法~整体を受けられる前に~

ここから、圧迫骨折に話を戻します。

圧迫骨折を整体でどうにか出来るのかと問われると、何も出来ません。

骨折ですので、これはもう自身の回復に任せて繋がるのを待つしかありません。

ですので、整体を行う立場から言えることは骨折をしないようにする。この一点に尽きます。

予防としては、骨粗しょう症の部分でも触れましたが、骨の強度を落とさないようにすること。

そして、もう一歩踏み込んで言うと、背中の柔軟性を維持することです。これは前段階の話になってしまいますが、整体を行い背骨の柔軟性を出すことは充分可能です。

運動・栄養・睡眠の基本要素を守るのは勿論ですが、整体で背中全体の柔らかさを保つことも大事です。

背骨の動きを柔軟にするということは、椎間板の動きも必要になってきますので、椎間板への刺激にもなります。

整体を行うことで動きを整えて柔らかさを維持しておくと、姿勢変化での負荷のかかり方も分散できますし、無理なく体幹を支えることが出来るようになります。

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